2018年08月18日

お下品要素を解体していくと見えてくるものは?!ウディ・アレンの半自伝的作品「地球は女で回ってる」あらすじ、解説、ネタバレ集


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かなり前に観たウディ・アレン作品がよく理解できなかったせいか、それとも映画好きの親からの
評価がイマイチだったせいか。積極的に手を出さなかったウディ・アレン作品。
物は試しと齢35超えて観たら、目からウロコぼろぼろでした。


◆ウディ・アレン「地球は女で回ってる」概要




原題はDeconstructing Harry」
ジャンルはコメディともファンタジーともいえる不思議な作品。
1997年制作されています。
ロビン・ウィリアムズ、デミ・ムーア、トビー・マグワイアなど
あり得ない豪華な出演陣、を現実にさせるのがウディマジック!


◆ウディ・アレン「地球は女で回ってる」あらすじ(ネタバレあり)

半自伝的小説で人気のハリー(ウディ・アレン)。
自分のことはもちろん、周りのことも書いてしまうがゆえ不倫相手が
「不倫がバレちゃったじゃない!」と怒鳴りこんできたり。

メインストーリーとしては、ハリーが大学から表彰されるため
友人と娼婦と別れた子どもを連れて出掛けるも、前日「体調が悪い」
と言っていた友人が死んでしまい、表彰が中止の危機。

しかも息子も誘拐同然で連れてきてしまったため、別れた妻と警察が
ハリーを御用。投獄されてしまう。
表彰式に向かう間もずっと電話していた、元教え子だがウディが片思い
しているフェイが結婚してすぐに夫婦でむかえにきてくれたため、無事帰宅。

表彰式は実現できなかったものの、ハリーの作中登場人物たちが総出で
ハリーを祝福してくれる。そしてスランプだったハリーはひらめき、
また作品を書き出す。「書くことだけが安らぎなんだ」とタイピングしながら…。



◆ウディ・アレン「地球は女で回ってる」解説


〇バラエティ、ファンタジー、真面目な核心部分の割合がちょうどいい塩梅!

ありきたりなストーリー展開だとすぐ飛ばしてしまうムービーファンも多いと思いますが、
この作品、現実とフィクションをいったりきたりするため特にはじめはじっくり観ないと
理解するまで時間がかかります。

はじめは思いっきりくだらないこと、下品なことばかり言いやがって!と思うのですが
徐々にウディの本音というか、少し真面目なことも挟んでくるので単なる下品B級映画とは
一線を画す仕上がりとなっているように思います。

私が関心を持ったのは、姉の家に訪れてユダヤ教について言い合いになる場面。
「なぜユダヤ教を嫌うの?」と聞かれたハリーは
「宗教は排他的だから。ホロコーストは黒人の虐殺よりも胸が痛むのか?」と問うのです。
バラエティ、ファンタジー映画とは思えない台詞ですよね。


ハリーは娼婦を呼んだり、息子を誘拐したり、息子に「ダッチワイフはポルノ街で買え」と
言ったり。行動が終始とんでもないのですが、間にハリーの小説であるフィクション要素を
緩衝材とすることで、お腹いっぱいにならずちょうどいい塩梅でこれまで体験したことのない
不思議な映画体験をさせてくれるのです。



〇クラリネット奏者でもあるウディ・アレンだからこその選曲!
地獄のシーンでベニー・グッドマンの「シング・シング・シング」!


ハリーがエレベーターに乗って下ってゆくと
「地獄の〇丁目」が誰々〜とアナウンスで流れるシーンもけっこうおもしろいのですが
私がさらに好きなのはその後!
エレベーターが地獄に着くと、まさかの「シング・シング・シング」が
かなり長いこと流れているのです。
あれって陽気な音楽なんじゃないの?!と思うのですが、映画を観てみると
観ようによってはちょっと陽気な地獄にピッタリ。








しかも「シング・シング・シング」はクラリネットがかなり目立つ曲。
調べたところによるとウディ・アレンはクラリネット奏者
でもあるんだとか。






ホントだー、吹いてるよ〜〜!!!
クラリネット経験のある人は嬉しくなってしまう場面です!



〇散々たるおバカもラストの台詞で、深みのあるものに?!
「地球は女で回ってる」途中で視聴を諦めたらウディの言いたい事
見逃してますから〜。


保釈されて帰宅すると、小説の登場人物たちにお祝いしてもらうハリー。
(大学での表彰はお預けくらってしまいましたからね)
「君たちの存在は僕の人生を何度も救い色々なことを教えてくれた」と
語ります。ここでも流れるのはジャズ。

登場人物の一人が「彼の作品のテーマは【自分の限界を正直に認め前向きに生きろ】」
と言い出し、ハリーも「生きるのはヘタだが小説で才能を発揮する。悲しくて滑稽だが…」
語り出します。


ハイ、ここからテストに出ますよ〜w
またまた登場人物の一人が「見かけは悲しい作品でも解体(deconstructing)すれば
作者も気づかない喜びが発見できるわ」と畳みかけます。

そう。この映画の見かけにだまされず解体することで、この作品の良さはどんどん
ひきだされるとご丁寧にも解説してくれているのです!


と、ここまではハリーの妄想。
スランプ続きだったハリーはようやく閃き、執筆を開始します。
非現実的で人生に適応できない男が芸術で成功する話についてです。
つまりウディの人生でもあり、この映画作品でもあると思うのです。


冒頭の文章だと言って書き始める文章もタイトルと関係深いものです。
「バラバラに自己解体(deconstructing)したリフキンは1つの結論に達した。
真実は1つでも人生は人によって受け止め方が違う。
安らぎは書くことだけ」


この言葉に共感する人はきっと少なくないはずです。
ウディ・アレン、一気に見直しました///

探したら、ウディ・アレン名言集なんて動画もあるんですね。










↑下品はシーンは嫌いだけどウディが語る本質は好き、という方には
特におすすめです。




ウディ・アレン

ウディ・アレンは、アメリカ合衆国の映画監督、俳優、脚本家、小説家、クラリネット奏者である。
日本語では「ウッディ・アレン」と表記される場合もある。
アカデミー賞に史上最多の24回ノミネートされ、監督賞を1度、脚本賞を3度受賞している。
身長160cm。本名はアラン・スチュアート・コニグズバーグ

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posted by ライターam at 15:29| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

是枝作品「そして父になる」より深い…。 映画「水曜日のエミリア」感想

『水曜日のエミリア』
2009年 アメリカ

監督 ドン・ルース
出演 ナタリー・ポートマン
   チャーリー・ターハン
   スコット・コーエン

原題(Love and other impossible pursuits)

「水曜日のエミリア」の画像検索結果


◆映画「水曜日のエミリア」あらすじと感想

冒頭。ベビーカーのシーンが何度も、印象的に繰り返されます。
あれ?イントロでは赤ちゃんが生まれていた様子だったのになぜかな?
子どもが欲しいってことなのかな?

え?耳の病気?継子??一気に情報過多に。
序盤は「???」状態でも、徐々に「そういうことか」と納得できるので
どうか序盤で諦めないで欲しいです。

ベビーカーを繰り返し映すのは、エミリアが意識して目に入ってしまっている
ということを象徴するため。こういった映画を観ると、映画ってものは
監督の思うがままだな…と良くも悪くも思うのですが、それでも
「そんなのも悪くないな」とも思うのです。

継子のウィリアムの空気読めない発言(死んだ赤ちゃんの話を蒸し返す)
に、エミリアはブチ切れの表情。この映画、演技や表情が
分りやす過ぎる!このナタリー・ポートマン、「ブラック・スワン」を
思い出してしまいました。

ウィリアムが受験に失敗したのをエミリアが慰めて、せっかくいい感じに
なってきたところへの元母キャロラインの妊娠、エミリアママが離婚した夫と
元サヤ、元母が訴えると言い出すとトラブルのオンパレード!
「監督、畳みかけるねぇ」と思いつつもハラハラ。


エミリアと夫もしっかりぶつかる場面があって。
色々な映画を観ていて「この登場人物、本当に必要あった?」
と思うようなものもたくさんあるなかで、
本作はしっかり丁寧にそれぞれの登場人物を活かしきっているなぁ
と感じるのでした。

エミリア「ウィルは偶然聞いちゃったの。私は悪くない」
夫「いつものようにな」

ボディブロウのように、グフっときた台詞です。
短い台詞なのですが、一つ一つが奥深いんです!
追悼ウォークの受付でも、

エミリア「(赤ちゃんは)死んだ。どこにもいない」
受付の人(同じく子を失っている)
「あの子はここにいる。心の中に」


ハッとさせられました。


実はエミリアは赤ちゃんを殺してしまったと明かす場面。

エミリア「論破して!」
弁護士という設定だからこそ響く台詞。
上手く出来ていますよね。


ラストでウィリアムがまたイザベル(エミリアの赤ちゃん)の話を出し、
「輪廻転生ってあると思うからの僕は仏教徒になって、長生きする」
子どもっぽいけどちょっと背伸びした、とってもいい台詞だなと
思いました。

そして「I LOVE YOU」「I KNOW. ME TOO」

もう染みる。染みわたる。

私が一番印象的だったシーンは、スケートのシーン。
ウィリアムが練習しているから滑ってきて、と言われてエミリアが
スケート場を一周しようとするシーン。
本当にウィリアムを愛していなかったらさっさと滑りに行ってしまうところを、
気になって振り返る、と転んでいて慌てて駆け寄る。

このシーンでエミリアの明らかな母性を感じ、そしてそれを映像で
しっかり表現している点に好感を持つのでした。



◆映画「水曜日のエミリア」総括

このブログページのタイトルを考える時に、
「母性が生まれた、いや違うな。うぅーん」
と考えていた時に思い出しました。

是枝監督の「そして父になる」。
あの映画に近いけれど、もっと深い。
そんな作品だなと。
「そして母になる」というタイトルを付けたくなりますね。


もう一つ、言及したかったシーンがありました。
ウィリアムが描いた家族の絵、だけど破れてテープで貼り直した絵。
それこそ、一旦は壊れたけれどやり直して本当の家族になった
エミリアとウルフ、ウィリアムの家族の形。

なんかもう脚本にこう書いてあったんだろうなと想像できます。
これ、洋画だから素敵に見えますが邦画だったら少しクサい演出なのかも
とも思ったり。
それでも、家族ってまっさら綺麗な形なのではなくて、
ウィリアムの絵のような家族こそリアリティがあるなぁと思うのでした。



◆映画「水曜日のエミリア」 監督ドン・ルースについて

ドン・ルースDon Roos,1955年4月14日- )
アメリカ合衆国脚本家映画監督ニューヨーク生まれ。
『熟れた果実』のVHSのパッケージには「ドナルド・ロス」
名義で記述がされていた。

『ラブ・フィールド』のヒロインは彼の肉親をモデルにしている。
また同作品は、ミシェル・ファイファーに
ベルリン国際映画祭女優賞をもたらした。


これまで手掛けた作品は
「ルームメイト」や「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」

の脚本など。彼が監督した作品では「偶然の恋人」。
作品数は多くはないものの、私が知っている作品はどれも
「おぉ、あれか!」というものばかりでした。

posted by ライターam at 12:01| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月30日

とにかく眼で語る映画!「あしたのパスタはアルデンテ」(イタリア・2012年)



「あしたのパスタはアルデンテ」の画像検索結果

もうタイトルがいいですよね!
イタリアの賞をいくつも受賞しています。
監督自身もゲイをカミングアウトしているらしいです。
そして内容的にはLGBT映画です。


◆「あしたのパスタはアルデンテ」趙簡単すらすら読めちゃうあらすじ

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久々に実家に帰ってきたトンマーゾ。
家族にゲイであることを告白しようとするが、
一歩先に兄がカミングアウト!
兄ちゃんもかい!!

父のパスタ会社を継ぐ予定だった兄は家を追い出され、
トンマーゾは共同経営者の娘・
アルバと会社経営を行う。トンマーゾがゲイであることに
気付くアルバだったが、なぜか
彼に惹かれていくのだった。

そうこうしているうちに、トンマーゾの恋人(もちろん男)
とゲイ仲間がトンマーゾの様子を
観に来る。(公の理由は「海水浴に来た」だけれども)
トンマーゾの家族にはゲイであることをひた隠しにするものの、
海では思いっきりはじける
キュートなゲイ仲間たち。それをじっと見つめるトンマーゾ。
友人が帰宅すると、トンマーゾは大学で経営を学んでいる
のではなく小説家を目指していることを
家族に告げるのだった。

「他人の望む人生なんて、つまらない」。
どのタイミングで呟いたかは忘れましたが、
これはトンマーゾの祖母が語ったもの。
祖母は夫の弟のことがずっと好きで、
未だに心残りだったのでした。
現在は糖尿病のため厳しい食事制限があり、
生きる愉しみさえ失っていた。
トンマーゾの告白後、祖母は思いっきり
メイクして思いっきりケーキを食べて
自ら死を選択する。

祖母のお葬式にトンマーゾ兄も参加。
父母も兄を受け入れるのだった。
そしてなぜかダンスタイム。ゲイ仲間もなぜか踊っている。
それを見つめ、笑みをこぼすトンマーゾだった。



◆「あしたのパスタはアルデンテ」爆笑ポイント

1つはアルバが他人の車に思いっきり傷つけて、
サイドミラー壊すところです。
思わず「えっ!!」と声がでてしまいます。

もう1つはやはり兄が先にカミングアウトしてしまうところ。
はじめは弟の代弁してくれているのかぁ、
優しい兄よのぅと思っていたのです。
それがまさかの兄も!兄弟でゲイならお互い気付かなかったのかなぁ。


◆「あしたのバスタはアルデンテ」日本映画では真似できない眼の演技

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この映画は何といっても眼の演技が重要。
日本みたいに長い台詞回しはあまりなかったような気がします。
とにかくじっ・・・・・と見つめる場面が多い!

だからこそ映画だなぁと思いました。
あれこれ全部説明するのではなく、すべては登場人物たちの瞳の様子で
分かるものなのです。
日本で眼で語れる俳優さんはごく少数だと思いますし、このような映画は
いくつあるのだろう。
漫画原作もいいけれど、映像をみてこそ理解できるのが映画の醍醐味だなと
思います。

また、この映画では「一言一言」に深い意味が含まれていて、
無駄なセリフや無駄なカットがない!!
トンマーゾ父が「お父さんって呼ぶな!」っていうセリフから
「あぁ、姉の旦那さん(娘婿)はどうやら嫌われているようね」など。
よく練られているストーリーだと思います。



◆「明日のパスタはアルデンテ」の際骨頂!

やっぱりベストシーンはここです。





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身体がめっちゃ綺麗★★★
タイプも三者三様のゲイ仲間たちだけど、みんな憎めないキュートさがあるなと
感じました。そしてこのシーンはとってもキラキラしていて、このシーンのため
だけに他のシーンがあると言っても過言ではない気がします。




◆「明日のパスタはアルデンテ」あの人があの人にしか見えない!

トンマーゾの兄・アントニオ。(左)
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満島真之介だなぁと思いながら観てました!!!

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トンマーゾは・・・

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妻夫木聡か?

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アルバはめっちゃべっぴんさんです!

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なんとなーく木村カエラっぽくありません?


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「日本人だと配役、誰に似てる?」なんて想像しながら
観ると、また面白いです。



posted by ライターam at 23:26| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月17日

音楽×人情×エログロ、テーマはアゲハ蝶。それが「スワロウテイル」


◆今更ながら「スワロウテイル」を初めて見た理由

是枝監督「三度目の殺人」のプロモーション番組、

Eテレ「SWITCH」インタビューで

美術監督の種田陽平さんを知る機会があり。

「種田陽平」の画像検索結果

その過程で、「あれ?もしかして「スワロウテイル」観ていない??」

と気付いたわけです。

my little loverファンなので、楽曲は十分知っていましたが

映画がR-15なので観れていないことが発覚。

TSUTAYAディスカスでさっそくオーダーしました。



◆映画「スワロウテイル」基本情報

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監督・脚本:岩井俊二

制作:河井真也

出演:CHARA、伊藤歩、江口洋介、三上博史、渡部篤郎ほか

音楽:小林武史

主題歌:YEN TOWN BAND
    「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」

制作会社:烏龍舎

上映時間:149分

制作国:日本

興行収入:6億円




◆「スワロウテイル」あらすじ・ネタバレ・3分で分かる内容


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"円"が世界で一番強かった時代。

舞台は日本の街=“円都(イェン・タウン)”。

一攫千金を求めて外国人がたくさんやってきたため、

英語・日本語・中国語などチャンポンな言語設定。

ドラマ「昼顔」で斎藤工の妻役だった女優さん=アゲハ。

母親が亡くなり、CHARA演じるグリコに引き取られる。

胸に蝶のタトゥーを入れているグリコは、名前のなかったアゲハに

“アゲハ”の名前を付ける。

アゲハを襲おうとしたヤクザを誤って殺してしまうが、彼の体内には

偽一万円札を作るための磁気データが入っており、それを見つけてしまう

アゲハたち。



偽札を作り一攫千金。グリコは歌手の道へ。

しかしそのデータを狙う奴ら=リョウ・ヤンキ(江口洋介)に追われるハメに。

結局、磁気データはグリコの兄弟であるリョウ・ヤンキに渡して

めでたしめでたし?という結末。




◆主題は「世界が混沌としても、生き残るのは音楽と人情」的な?

この映画では音楽をとても大切で意味のあるものとして、描いている。

一攫千金を得て、作ったのはライブバンド。

普通、もっと色々稼ぐ方法はあるなかでのこの選択だ。


グリコも歌を歌って男性たちを魅了し、売春をしている。

決して美談だけじゃなく、ビジネス的であり汚い部分も見せつつも

それでも音楽至上主義、的な立ち位置である。

もう一つは人情。

・グリコは、アゲハを不憫に思って悪人に売り渡すのをやめる

・人の首を切り落とす指示を出すほどのリョウ・ヤンキなのに、
ドラッグを打ってしまったアゲハを助ける

・ラストで敵に囲まれ、「もうダメだ!」という時に、殺し屋・スナイパー
 としてのスキルを使って敵をやっつけるラン(渡部篤郎)

・雑誌記者である桃井かおりもいつのまにかグリコと逃亡仲間っぽくなっている


要するに、日本語や英語など言葉がチャンポンしているような混沌とした世界

の中でも、大事なのは音楽と人情だぜ!と言われているようにしか見えない映画だった。

クレジットをみなければ、バンドマンが作った映画っぽい映画だ。

しかし、実際のところは「歌やバンドグループを売り出す前提」で

作られた映画だから、そうなったのではないだろうか。




◆大人になってから観たら、
ビジネスの香りに気付いてしまった「スワロウテイル」


この映画は、もちろん岩井俊二監督の映画だが、小林武史氏の存在感は

けっして無視できない。制作会社の烏龍舎は代表取締役・小林武史である。

楽曲も手掛けているし、CHARA演じるグリコの部屋で延々と流れ続ける

レコードの曲、伊藤歩演じるアゲハがイヤホンで聞いている曲は


どちらもmy little loverが歌っている。

当時、マイラバには小林武史氏も参加していたし彼がプロデュースしていた。

マイラバの音楽も小林武史氏の曲も好きなのだが、こうやってゴリ押しされて

売り出されていたのだなあと映画を観ることによって、再認識させられてしまった。



◆エログロを理解した上で観よう「スワロウテイル」

私の中で岩井俊二=爽やか、という勝手なイメージを持っていて、

まさか「スワロウテイル」がエロ・グロ的要素が含まれているとは思っていなかった。

R-15であることも、鑑賞前に気付かなかったので

観る前にそういった要素があるという点を理解した上で見るべき映画である。



◆音楽×人情×アゲハ蝶=「スワロウテイル」
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助けてもらったアゲハが、磁気データをたまたま再会したリョウ・ヤンキに渡す。

しかもわざわざグリコの名前まで出し、グリコが妹であると気づいているがために

2人は再会できそうである。なんだかうまく行き過ぎなラストだった。

敵に囲まれて絶体絶命の時にも、まさかのランが爆弾でボカン!とやっつけて

おしまいなどというシーンを鑑みても、この映画はストーリー重視というよりも

本編中の音楽、そしてアゲハ蝶をモチーフとした映画であることだけに

注力したものだと感じてしまう。

逃げ出したか何かで全力疾走しているフェイオン(三上博史)が見つけた

YEN TOWN BANDの看板(グリコの胸のアゲハ蝶のアップ写真)

がクレーンで持ち上げられ、さながら趙が飛び立っているかのようなシーンを

観た時に「あぁ、ここがこの映画の山場だな」と感じた。

偽札を大量に作りながら、ラストでは「人生はお金じゃない」的な

終わり方であったけれども、なんだかビジネスの香りがする映画。

映画ってものはそもそもそういうものなのかもしれないけれど。

商業映画なのだからしかたないのかもしれないけれど。



私にとっての「スワロウテイル」はこんな作品であった。


posted by ライターam at 15:03| 東京 ☔| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月16日

トリック×アクションにハラハラ!インド映画「チェイス!」とアーミル・カーンの魅力


アーミル・カーン様見たさについつい観てしまいました。
「チェイス!」

上映時間172分
制作国インド
監督・脚本 ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ

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大ヒット・アクション「Dhoom」シリーズの第3弾。
でも邦題の「チェイス!」。
タイトルがタイトルだけに、内容が想像できてしまって
「本当に面白いの?」と半信半疑でしたが、
実際はもう「えええええー!」とか「ああああああああー!」
とかつい声が出てしまうほどでした。
実際、当時のインド映画の全世界歴代最高興行収入を記録した
らしいです。


【インド映画「チェイス!」あらすじ・ネタバレ感想】

舞台はシカゴ。(これによりスタイリッシュな作品になったと思います。)
サーカス団を経営するサーヒルは、幼少期に父を自殺に追いやった
銀行への復讐のため金庫破りを繰り返していた。

現場に遺されたメッセージから犯人はインド人だ!となり、
インドから腕利きの刑事&相棒が捜査協力にやってくる。

「捜査に協力します」なんて言ってスパイするサーヒル。
とにかく逃げるシーンが凄い!!
ロープ一本をバイクで綱渡りしたり、
バイクにぶつかりそうなところをぎりっぎりで避けたり。
映画館で観たら、かなり面白そうでした。


しかもさらに驚くトリックが隠されていたのですから・・・。
ここからはマジでネタバレになります。
観たい方だけにしてくださいね。








いいですか?
言っちゃいますよ?いいんですね?








サーヒル、実は双子だった!!

サーカスのトリックも全部、双子だからこそできたのでした。
でも、インド刑事ペアがそのことを暴き、双子達を仲たがいさせ
逮捕しようとする。


ラストは2人でダム底に落ちていくという、ちょっと残念な終わり方。

それにしても、ヒロインのアーリアがめっちゃ綺麗♡
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歴代のアーミル・カーン出演作品のヒロインの中でも一番かも。
しかも、アーリアが好きになったのがサーヒルじゃなく、
サマルだったのもびっくりでした。

アーミル・カーン様の演技はとても好きなのですが、
いつもすごく頭がいい役か、そうでもない役かのどっちかなんですよね。
「きっと、うまくいく」「PK」観れば分かります。

今回もサーヒルとサマルでそれを両方やってました。
その演技分けは「さすが!」と思いましたが、
今後はもっと違う役どころも観てみたいのが本音です。
平々凡々のサラリーマンとか。

でも今回のサーヒルは、悪役要素もあってそこはよかったかも!
これからもどんどん新たなアーミル・カーン様を拝見したいのです。


それにしても、どうしてアーミル・カーン様をこんなに好きなのか
気付いてしまいました。我が夫に似ているのです・・・。
日本人離れした顔の夫は、アーミル様にそっくり。
「アーミル日本人バージョンと結婚してる」と考えたら
ちょっと幸せな気分になりましたw

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個人的には、映画やDVDのアートワークが好みではなかった・・・。
もうちょっとちがうテイストならいいのになぁと。
映画内では、サーカスのシーンなど本当に素敵なシーンも多かったので。



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何よりやっぱりアーミル様の肉体美も必見です。
溜息モノです。
どれだけトレーニングしたんだろう。
身体を見せつけるようなカットもたくさんありますが、
それに十分耐えうる美しさは圧巻です。


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日本では放映やDVD化もされていない「地上のほしたち」。観たい・・・・。
そして、最近初めて知ったのはアーミル様、ご結婚されているということ!
ああ、妻の存在!
でもそれよりも、アーミル様が現在52才って今初めて知りました。
52才であのベビーフェイス!罪だわ。




posted by ライターam at 00:32| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月15日

聖より性?!不真面目ボーイのひたむきな姿についつい涙。「リトル・ランナー」


上映時間98分 製作国カナダ
(ギャガ・コミュニケーションズ)
初公開年月2006/03/04
原題:Saint Ralph




【映画「リトル・ランナー」あらすじ・ネタバレ】
冒頭は少年が祈っているシーン。
あぁ、きっと素直な男の子が頑張って走るんだろうなぁと
ラストまでが一気に見えてしまって、
なかなか見る気が起きなかった
作品でした。

しかし!
いざ見進めてみると、カトリックの学校なのに
堂々と煙草を吸ったり
(足は付けてなかったでしょ?なんて偏屈垂れてましたw)
エロいこと考えまくりで、聖より性の方が
よっぽど合うのではないかと
いうほど。
「女子更衣室がのぞけるから」という理由でプールに行き、
覗いてたらちょうど股間に、排水口が。
プールの水排出口の水圧って高いじゃないですか。
それでなんとアレしちゃうわけです・・・。
普通ならバレないだろうところ、なぜか街中でバレてるし。

しかも、父は亡くなって母は昏睡状態。
おばあちゃんが生きているとダマして、
なんとか学校に通ってる。
もう人生崖っぷち。
そんなとき、授業で「奇跡」の話を耳にする主人公・ラルフ。
「奇跡でも起こらない限り目覚めない」と言われ
「じゃあ奇跡が起こればママは目覚めるんだね?」という発想。
さらに「ボストン・マラソンで優勝するなんて奇跡」
と聞いて、やる気に火が付くのだった!
ダメダメボーイだったからこそ、そこからのギャップがたまらん。


図書館で借りたマラソンの本に、
先生であるヒバート神父を発見!
実は、ヒバート神父は昔、
ランナーだったという都合のいい展開。
コーチになってもらって、ぐんぐんレベルを上げるラルフ。


まずは町のマラソン大会に出るも、ペース配分できず失敗。
訓練を重ね、2度目はなんと優勝!
一気にボストン・マラソン優勝への期待が高まるところ。
でも校長が、「ボストン行ったら退学にするからね」と。

それでもめげないラルフ。
「どうせどちみち退学なんだからいいざ」と。
しかしここで終わらない悲劇。
暖炉の火が引火しちゃって、家が火事に!!!
さすがのポジティブラルフも、
「もう走らない」などという始末。


とはいえ、なんだかんだボストンへ。
親友も放送室をジャックして、中継を流してくれたりと、
みんな応援してくれる。


「リトルランナー」の画像検索結果

序盤のおバカラルフを見ている分、
ひたむきに走ろうとする姿に
ただただじーんと来てしまう。
勝てるか?勝てるのか??
結果は・・・なんと2位だった。


だけど、クラスメイトもみんな祝福してくれた。
校長もどうやら退学にはしない様子。
次は五輪をめざすラルフ!
メダルをママの手に握らせる。
ラストは、昏睡状態のママが目覚め
「ラルフ・・・」と呟き、
微笑む。まるで一部始終、観ていたかのように。



【「リトル・ランナー」感想】
「リトル」というので、てっきり小学生くらいかと思っていたので、
「なんだ、高校生かい!」と感じました。
とにかくギャップで泣かせられた感じがあります。
とはいえ、おバカでめげないところが憎めない。

各登場人物もそれぞれキャラが立っていて、
いいなと思いました。
ニーチェがどうのこうのの下りは、
正直よく分からなかったけれど。

「実話」っぽさもあるのですが、
あくまでフィクションとのこと。
たしかに全体的にうまく出来過ぎですw

ヒバート神父の優しそうな表情もよかったです。
キャンベル・スコットという方らしく、
俳優兼映画プロデューサーなんだとか。


ラルフ演じるアダム・ブッチャー君の演技もよかったですね。
なぜだか「ホーム・アローン」の
マコーレ・カルキンくんを思い出してしまいました。
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「リトル・ランナー」は2時間未満なのでサクッと見れますし、
テンポよく進み
笑って泣ける良質映画だと思います。





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ちなみに「リトル・ダンサー」はBBCフィルムズ(イギリス)、
「リトル・ランナー」はギャガ・コミュニケーションズ(カナダ)
なので姉妹作ではないです。


posted by ライターam at 23:52| 東京 ☀| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

ギリシャ神話の新境地!グロ美しい「インモータルズ〜神々の戦い」


ターセム・シン監督作品「インモータルズ〜神々の戦い」。
なんとなく食指が伸びなかったのですが、とりあえず借りてみました。
しかし予想外に面白かった!(ネットでも全体的な評価が非常に高いわけではない雰囲気ですが)



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◆作品情報

原題:Immortals
監督:ターセム・シン
脚本:チャーリー・パーラパニデス、ブラス・パーラパニデス
製作:ジャンニ・ヌナリ、マーク・カントン、ライアン・カヴァノー
※映画「300(スリーハンドレッド)」制作陣と同一
製作総指揮:タッカー・トゥーリー、ジェフ・ワックスマン

美術:トム・フォーデン
衣装:石岡瑛子
出演:ヘンリー・カビル、スティーブン・ドーフ、ルーク・エバンス、イザベル・ルーカス、ケラン・ラッツ、
   ジョセフ・モーガン、フリーダ・ピント、ジョン・ハート、ミッキー・ローク
2011/アメリカ 上映時間111分




◆あらすじ(冒頭のみ)

人間や動物が誕生する以前、不老不死の者達が天国で互いに敵対し戦っていた。
勝利者達は自らを神と呼び、敗者となったタイタンはタルタロス山の下に封印された。
この戦争中、計り知れない力を持つエピロスの弓が地球上でなくなった。
紀元前1228年、イラクリオンの人間の王ハイペリオン(ミッキー・ローク)は
家族を失った恨みを晴らすため、タイタンを解き放ち神を倒す目的でこの弓を探す。

ハイペリオンは巫女のパイドラ(フリーダ・ピントー)がヴィジョンを見る能力で
エピロスの弓の在処を探し当てることができると考え彼女を捕まえる。

近くの小さな村では村民達がハイペリオン軍の攻撃を避けるため、
タルタロス山に逃げる準備をしている。
テセウス(ヘンリー・カヴィル)は良き相談相手である老人(ジョン・ハート)から
剣のトレーニングを受けていた。テセウスは、母アイトラ(アン・デイ=ジョーンズ)がレイプされて生まれた子だとして虐げられており、リサンドラー(ジョセフ・モーガン)を含む
アテナイの兵士に残留を言い渡される。


◆あらすじまとめ
簡単にいうとテセウスvsハイペリオン、神vsタイタン族 の戦いです。



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◆見どころ1 テセウスの肉体美!
テセウス(ヘンリー・カヴィル)のマッチョすぎる肉体を堪能できます。
個人的には顔もタイプだったので、とても目の保養になりました☆

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◆見どころ2 衣装やCG

ターセム・シン監督といえば映像美。やっぱり美しかった!
海にポセイドンがつっこむシーンなど圧巻です。
しかもその後、タール?で真っ黒になった巫女パイドラが

シャワー浴びるシーンも素敵だなぁと思いました。

DVDではもう1つのオープニング、エンディングが見られるのですが
一部CG加工されていないような映像がありました。

それを見るとCGの凄さが一層分かりますし、
相当画像に手を加えているのだということが
分かります。



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この続編を予感させる空中戦もスゴイ!




◆見どころ3 ギリシャ神話の新境地に挑んだ作品

ギリシャ神話をもとにした映画はこれまでもたくさん作られてきましたが、

神があれだけ若いのは今作が初めてなのではないでしょうか。
見ている方も違和感でむずむずするのですが、
でも神=不老不死なのだから若い方がしっくりきます。


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これがゼウスです!演じたご本人も「神役なら普通、

ヒゲを蓄えているんじゃないの?」

と言われたとインタビューで語っています。




◆見どころ4 ターセム監督らしさ全開のグロ美しき世界

例えばテセウスとミノタウロスの戦いの場面。
赤い花びら?が一面に散らばっていて、でも戦いの場でもあり
血をイメージするかのようなのですが綺麗でした。

またポセイドンが海に落ちてくるシーン。

タールで真っ黒になっている中に、
パイドラの纏った布の赤い色とのコントラストが

また映えていました。

(ここがグロいシーンではないですが)


しかしながら、金玉を潰されてしまったり、

ファラリスの牡牛という拷問器具が出てきたり、

思いっきりバサっと殺されるシーンも多いので

「グロ美しい」と表現させていただきました。


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ただのグロい戦闘シーンとはまた違うのは、

神の神々しい金色の効果でしょうか。



◆見どころ5 ドキドキさせるシーンが満載
景色のシーンから望遠鏡で覗いているのかな?

と思うような丸が出てきて、でもそれは鐘だったとか、

テセウスがお墓に母を埋葬するときもまるで

ダンジョンのような通路にドキドキハラハラしました。

冒頭のなぞの箱にも、タイタン族が閉じ込められていますが、

閉じ込め方に癖がありすぎ。撮影もどうしたのだろうと気になります。


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パイドラがテセウスに水を口移しで飲ませるシーンも

すごかったです。不通はキスでいいところを、

高い位置から水を垂らすようにして飲ませる!

とってもエロティックでした。


◆考察1 なぜゼウスたちはテセウスだけ特別扱いなのか?

人間に化けたゼウスはテセウスを見初め、幼き日から訓練させます。

そのおかげでテセウスは強い男となったのですが。
なぜにテセウスなのか。

テセウスは母が村人にレイプされて生まれた子とされていますが、

もしかしてゼウスの子という可能性ってないですか??
最終的には死んだのに、テセウスは神と同様に天界に連れていかれて

いましたからね。


調べたところ、ギリシャ神話ではテセウスの子どもはポセイドンでは?

という説もあるといいます。それで合点がいきました。

だからポセイドンがあの時助けたのだと。

ゼウスもテセウスが孫にあたるわけだから

可愛がっていたのかもしれないですね。



◆考察2  不老不死の神なのに死ぬという矛盾

「テセウスを助けてはいけない」というゼウスの指示を破り、

タイタンはテセウスを助けてしまい、ゼウスは

容赦なく息子を殺害します。

映画タイトルにもあるimmortal=不滅、なのになぜ?

神が神に手を下すと死んでしまうのでしょうか。

この点はちょっとひっかかりました。



◆考察3  テセウスがギリシャ軍を鼓舞する場面のついて

ネットの映画批評の多くは、このシーンを低く評価

している方が多かったのですが

私は「さすがターセム監督!」と思っていました。

だいたい戦争映画のこういうシーンってマンネリしがちのところを、

非常に短時間でテンポよく終わらせた点に評価したいです。

ギリシャ神話でもテセウスがギリシャ軍を鼓舞した

という話があるそうですし。



◆考察4 ギリシャ神話をベースにした作品づくり

テセウスが母を埋葬するシーンがダンジョンみたい、

と言いましたがギリシャ神話ではテセウスが一目ぼれ

した姫を助けに行く先は迷宮(ダンジョン)!

しかもそこでミノタウロスを退治するとか。

だからあの牛の化け物が必要なわけなんですね。
ちなみにあのミノタウロス、下半身は普通に人間

だったのでそこがちょっと

くすりとキテしまいました。
他の考察でも述べていますが、しっかりとギリシャ神話を

べースにしているシーンがたくさんあるので、

映画を観たあとにギリシャ神話を読むとまた面白いかと。



◆考察4 同郷たちを存分に魅力的に撮影するターセム監督
他作品でもそうですが、インド人を積極的に登用

していると思うのです。

特に女性。パイドラ役の方もインド出身とのこと。
また「エメラルドシティ」の東の魔女と、本作の巫女の一人。
似ている印象を受けました。ご本人が美しいか否かの問題ではなく、

映し方で、ただ存在するだけでも美しく見えてしまう

「ターセムマジック」はさすがです。



◆DVDの特典が豪華!
未公開集がとっても豪華でした。
特にもう1つのオープニングを見ると、

より作品自体が理解しやすくなりました。

ただ説明っぽくなりすぎなのでカットになったのかもしれません。



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◆まとめ

けっして現実的なストーリーではありません。

だからこそ現実逃避したいときに

ぴったりの作品だと思います。

個人的にはターセム作品は一種のアートだとも

思っているので、見終わったあと何が満たされたような感覚になります。

本作はちょっと怖いシーンも多めですが、お家で「キャー!」なんて

言いながら観るのも面白いかと思います。

ギリシャ神話をお勉強されている方などにもいいかもしれませんね。












posted by ライターam at 00:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月04日

こじらせた者同士に光あれ!カメラワークにも注目の映画「世界にひとつのプレイブック」

〇映画情報
「世界にひとつのプレイブック」
原題:silver Linings playbook
監督・脚本 デヴィット・O・ラッセル
(マシュー・クィックの同名小説を原作とした)
上映 122分
興行収入 2億6400万円(日本)
キャスト ブラッドレイ・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、
     ジャッキー・ウィーヴァー、クリス・タッカーほか


〇オープニングはいまいち?「世界にひとつのプレイブック」
録画したものを見たのだが、どうもオープニングから惹きつけられず。
何度か視聴をやめようかと思ったくらい。クリス・タッカーとブラッドレイの絡みばかりで
どうにも男臭い印象に。自宅で妻のニッキと同僚の教師の浮気現場目撃あたりからようやく面白くなる。
それまでは早送りでもいいくらいである。


〇主人公パットの体重増減を映像化してほしかった
ブラッドレイ・クーパー演じる主人公パット。妻から接近禁止令が出てしまう前は、ダメダメ男
だったようだがランニングなどやってかなりシュッとした体形になった模様。
しかしそれは周囲の評価から「そうらしい」と視聴者は理解するだけなので、感動がない。
本当に体重増減を地でいってくれたら、もっと感情移入できたと思う。
日本の映画だったら大抵それをやってしまうから、日本人の私もそれを求めてしまうのかもしれないが。


〇中盤あたりの「こいつらヤバいけど面白い感」がタマらない 「世界にひとつのプレイブック」
冒頭からニッキ浮気現場までの下りは、精神病院行ってました系の映画に似たり寄ったりで
どうにもピンと来ないのだが、ジェニファー・ローレンス演じるティファニーが出てくるあたりから
さらに面白くなってくる。これまでヒーローがダメダメとか、病んでる映画はたくさん見てきたけれど
まさかヒロインまで病んでいるとは!可愛い×ヤバいの刺激に打ちのめされる。お互い病んでいる同志
だからこそ出来るさりげない優しさにじーんとしてしまう。


〇ティファニー演じるジェニファー・ローレンスが黒髪である必要性
真面目っぽいけど、ヤバそうにも見えるし、だけどセクシーなティファニーの黒髪。
地毛が金髪なのですね。どうして黒髪である必要性があったのか。それは妻のニッキが金髪だったから
だと思う。過去を捨てたパットの元妻とは正反対である必要性があるのだ。また、金髪でヤバいヒロイン
というとキャメロン・ディアスを思い出してしまうところ。新しいヒロイン像を描きたかったのではないかと
想像する。


〇日本人には響かないタイトルなので、邦題を考えてみた 
いくらヒットした映画といわれても前々から疑問に思っていたこの映画タイトル。視聴すれば理解するのかと
思いきや、全くピンとこない!「プレイブック」というのはラグビーにおける作戦や戦術をまとめた本、との
こと。日本人のラグビー認知度の低さが露呈しますね。原題では「silver Linings playbook」。
silver Linings は英語のことわざが語源で「つらい状況でも希望はある」的な意味らしいですが。

私、この映画を観て常々感じたのは「こじらせ」というワード。登場人物みんなこじらせてないかい?
「僕がこじらせた感情を乗り越えた方法」とか「こじらせてる彼氏彼女」とかどうでしょう。
「こじらせた先の希望の兆し」など。
もう1ワード、映画を象徴しているのが「倍掛け」。(たしか「売掛け」だったはず)
アメフトのノミ屋をやっているパットの父(ロバート・デニーロ)が全財産かけて負けてしまって
「くそー、じゃあ売掛けだ!」というシーンで一気に何やら盛り上がる。
パットも奥さんに浮気されトホホな人生だったけど、新しい恋が生まれて倍ハッピー。
邦題タイトル候補としては弱いが、映画において象徴的なワードのように個人的には思う。


〇「世界にひとつのプレイブック」で印象的だったカメラワーク
パットが初めてティファニーと出会った時。おっぱいアップ!指アップ(指輪をしている)!
たった2カットでパットの心情が伝えられるのだから映画ってすごいなと。
また、ラストでパットとティファニーが気持ちを伝えあってめでたしめでたしなシーン。
キスして抱き合ったところで、カメラがぐーーーーーーーーーっと一気に下がっていって
2人がどんどん小さくなり街をも通り越していく。街の商店街の綺麗なアーケード飾りが
まるで「the end」(ってもしかして書いてあった?)効果を表しているように思った。
2人の周りをくるくる回ったりというカメラワークはありがちですが、ラストでこの動き。
しかも周囲が海や砂漠だったらまぁ分かるなと思うが、私個人としては斬新だけど印象に残った
カメラワークでした。


〇5.0で喜ぶシーンがメンタル弱い者へのメッセージ。でももう一波乱あってもよかった
ダンス大会で5.0出れば掛けに勝ちだったので、5.0で大喜びするのだけれど
他の出場者やそれを知らない周囲は「どうして5.0で喜んでるの?」と「???」状態。
精神病院関連について描かれていた映画なので、精神科医などもきっと監修を務めていたと思うのですが
5.0で喜ぶシーンは、メンタルが弱い人に向け「満点じゃなくたっていい」というメッセージだったのでは
ないかなぁと個人的には感じるのでした。

後半にかけてはちょっと予想通りなストーリー展開だったので、もう一波乱あってもよかったなぁと。



〇THE・アメリカンなラストに感服
ラストはパットとティファニーが1つの椅子に2人で座ってKISS,KISS,KISS♡
これ、日本ではなかなか在りえない光景だな〜と思いながら視聴。
「パット、重くないのかしら」なんて思いつつ。でも絵になること!

病んでる(というか心が弱っている者同士というのが本来適切)者同士が過去を乗り越えていくって
素敵。でもそもそも何もなくても異性でダンスしていたら恋に落ちてしまいそうと最後の最後に
思ったのでした。とはいえ好きな映画でした。

posted by ライターam at 12:27| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

2つの意味を持つタイトル、秀逸と感じるネーミングセンス、松嶋菜々子が起用された必要性〜映画「藁の楯」所感〜


〇映画情報
2013年4月公開
ワーナー・ブラザーズ映画
興行収入18.3億円
原作は、あの「ビー・バップ・ハイスクール」を生み出した漫画家きうちかずひろの別名義作品
ジャンルとしてはスリラー・クライムフィクションに分類されるらしい
1時間57分
監督はあの三池崇史(「クローズZERO」「悪の教典」他)
出演者 大沢たかお、松嶋菜々子、岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、余貴美子、
藤原竜也、山崎努
主題歌 氷室京介「NORTH OF EDEN」



〇秀逸(だと思う)ネーミングセンス
藤原竜也演じる「清丸国秀」。清くもなく丸をつけられるような性格でもなく、秀でた
素晴らしさとは真逆!例えば「極悪狂悟」なんてベタな名前よりもクズっぷりが上回るように
見えるマジックを感じる。

対して大沢たかお演じる「銘苅一基」。ラストにかけて孤軍奮闘する役だけに、一匹狼的な雰囲気を
名前が醸し出しているのではないだろうか。



〇銘苅が一人になる必要があったからこそ仲間はバタバタ死んでいった
他のレビューを見ていると「どうして銘苅だけ防弾チョッキ着ているの?ありえない」
なんて声をみかけた。でもこの映画は銘苅が一人になるシーンが必要だったと思う。
みんなの前ではクールだった銘苅が、松嶋菜々子演じる白岩を殺されとうとうキレる。
銘苅のアップのシーンは鬼気迫るものがあった。
仲間の前では保っていた倫理観が一人になると崩れる。「倫理観とは?」を深く考えさせられる
シーンだったと思う。仲間が生き残っていては銘苅の倫理観は露わになることは難しい。
だからこそ現実的に矛盾があったとしても、仲間は防弾チョッキをつけられなかったのだ。


〇白岩が松嶋奈々子でなければならない必要性
女性タクシードライバー役を余貴美子が演じていたが、余さんが白岩を演じていては
ダメだった。白岩が殺されたのは「おばさん臭かったから」という子供じみた理由。
そこに観客も「そんなことないよ!」と銘苅の怒りに同調する必要がある。
余さんには失礼だが、余さんであった場合「うーん、それはそうかもしれないな」と
思う人だっていると思う。だからこそおばさん臭くない社会イメージの松嶋菜々子が
抜擢されたのだと感じた。


〇「藁の楯」その2つの意味
1つは、全国民から清丸を守らなければいけない銘苅達はまるで藁の楯のようだという
意味だととれる。しかしもう一つは、社会の中では守られていたけれども一人になったときに
崩れる人間の倫理観を表現しているのではないかと思う。
クズの見本のような人間だけど守らなければいけない、本当は自分が一番殺したいのに殺せない。
その気持ちを抑える倫理観こそが藁の楯なのではないかと私は感じた。



〇「藁の楯」からみる倫理観という危うい基準
本編では「清丸なんて守る価値がない」的なセリフが何度も出てくる。
「守る価値のある人間」とはどんな人間なのだろう。
「守る価値」のボーダーラインとはどこなのだろう。
視聴しながら私はそんなことを考えていた。その基準を決めるのだって人間だ。
罪のない人を殺したら悪で、罪がある人間を殺すのは悪ではないのだろうか。
人間が人間を裁く。改めて難しい倫理だと感じた。


〇一視聴者のママとしての意見。母親は子どもの最強のSP
SPは護衛者から目を離してはいけない。ママの目線からみて、母親は子どもの最強のSPだなと
思った。子どもから目を離したら命の危険が伴う場合もあるし、「どうして見ていなかったんだ」
と責められることすらあるからだ。そう考えると母親業は過酷である。もちろん警護という仕事もだが。


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posted by ライターam at 20:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月14日

インド映画「PK」感想


「きっと、うまくいく」

を観て「PK」も借りてみました。
さすがインド映画。長いw
途中にわざわざ休憩タイムも設けてあります。

前半部分はちょっとつまらない印象だったのですが、
後半で一気に畳みかける、畳みかける!
巻き返し力が凄かったです。

日本人がインドの文化について、宗教について学ぶために観るものとして
適しているとも思いました。小学生の道徳の時間に、と思いかけましたが
一部、道徳的によくない箇所がいくつかあるので・・・うーん。高校生くらいに
ちょうどいいかな。

「人間は言葉と本音が違う」など、本質をつく内容でした。
私自身、インドについての知識は全くありませんが想像するに、インドとは
宗教大国だと思うのです。そこであんな、宗教をバッシングするような内容の
映画をつくって批判などななかったのだろうかと心配になるほど、攻めた内容でした。

タイトルは「PK」。
サッカーのPK?と考えてしまうかもしれませんが、インドではPK=ヨッパライ なんだそう。
(ここからネタバレいきます)宇宙人であるPKが意味不明なことばかり言うので、
「お前はPK(ヨッパライ)か?」と言われまくるので、「名前はないけれど周りからは
PKと呼ばれている」ということになるのです。

壮大な風刺映画なのかなと思います。
これが日本映画で作ろうと思っても、無宗教が大半の日本ではどうもうまくいかない。
インド映画だからこそできた傑作かもしれません。
まだ読んだことはないのですが、中村文則「教団x」と共通点があるかも。

SF×宗教。こんなジャンル、今まであったのかな?
宗教に関わらず「自分にとって【かけ間違い】はあったかな?」と考えさせられる内容でもあります。

また、主演のアーミル・カーンの肉体美も圧巻。
めちゃめちゃマッチョで、宇宙人らしからぬ体格です。
既存意識だと「もうちょっとほっそりガリガリの方がいいのでは?」と思ってしまいますが、
そこを敢えてのマッチョw
ダビデ像もびっくりですので、ぜひお見逃しなく。




先ほどは道徳的にちょっと・・・と書きましたが、何度かカーセックスの場面が出てきます。
インド人もカーセックスするの?とこれまたビックリ。

この映画の本質を真正面から真面目に作ったら、多分真面目過ぎて面白くないと思います。
インド映画だからこそ音楽も合間に入り、色合いも綺麗で、恋愛の要素やコメディの要素も
ちょいちょい挟まり、程よい塩梅だなと感じました。

インド映画の初めての一本だとちょっとレベルが高すぎるかもしれませんが、
いいきっかけとなる一本ともなるかもしれません。

特定の宗教を信じて止まない人は、ある意味観ない方がいいのかもしれません。





posted by ライターam at 18:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月24日

(レビュー)「君の名は」〜私だけが感じたかもしれないこと〜



(参照:http://www.kiminona.com/images/top/products_item05_h1.png


今更ながらロングラン中の「君の名は」を観てきました。
酷評の噂も聞いていたので、期待せず臨んだのですが面白かったです。


(以下きっとネタバレあり)

◆みんなどこで泣いた?私だけかもしれない「泣き」ポイント◆
泣いた人もいると多いと思うのですが、皆さんはどこで何を感じて泣きましたか??
おそらくこれは私だけだと思うのですが、
「震災関連で大切な人を亡くした方や、大切な人を失って心残りはある方は
これを観たらつらいのではないだろうか」と自分でもよく分からないポイントで
泣いてしまいました。

三葉と瀧くんは再会できたからいいけど、もう会いたい人に会えない人は
それを思い出してつらいだろうなぁと。(私自身も、もう会えない人を少し
思い出しつらくなりましたがそれ以上考えると涙が止まらなくなりそうだったの
で我慢しました)




◆酷評について思う事◆
酷評全てを見たり読んだりしたわけではないですが、

*「PVのようだ」と言う人について
→「映画ってこういうもの」って固定概念に縛られている人だなぁと
思います。映画作品=芸術の部類なわけですし、「現代の映画」っぽくて
いいなぁと思いました。何より「魅せる映画」だなと私個人は感じました。


*「恋に落ちる瞬間が描かれていない」という点について
→私もはじめは「確かにそうかも」と思っていましたが、じゃあしっかり
描いていたらこの作品が大きく変わっていたかというとそうでもないと思います。
何より小説版の「君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)」

には

【普段の三葉は優等生気質で自己主張しないタイプのくせに、
スマホのメッセージからみる三葉は正反対。だからこそ「お前は一体
どんなやつなんだ?」と興味を持った】
というような描写があります。

だから新海監督は瀧が三葉を好きになる過程を入れ忘れたわけじゃなく
敢えてカットしているわけで。そして監督が伝えたいメッセージは
「恋に落ちる落ちないの話ではない」ということにまず気づかなければ
いけないと思います。




◆私個人が「君の名は」で感じたこと◆
「売れる映画にすること」「大衆向け」に意識を向けた映画だと
最大限感じました。だからこそ「200分を超える長編!」などにはせず

バッサバッサとカットしまくって、言いたい事伝えたい事だけを
残したのだと。そして既視感を極力排除し、笑い要素も入れたの
なぁと。

・冒頭でスマホのアラーム音という現代的要素を入れながら、
「口噛み酒」や「組み紐の歴史」など現代と太古、都会と田舎の
対比が作品に奥深さを与えているのでは?




◆最後に◆
アンチや「感動しなかった」という声も多いようですが、
人気作となれば批評が出て当然。

全員が褒めれば、コメンテーターや批評家は「けなす枠」
の椅子取り合いにならざるを得ないわけですから。

その評価を鵜呑みにするのではなく、自分の目で確かめて
自分自身がどう感じるのかが大切だと思いました。

三葉と瀧が好きになる過程が描かれていない声も多いですが、
「自分でも気が付かないうちに相手を好きになっている」んだと
思うのです。だからこそ「なんで泣いているんだろう?」という
寝起きの涙につながるのかと。

描き切っていない部分があるからこそ、「こういうことなのかな?」
と考えさせられたり「もう一度観たい」と思うわけで、全て伏線
回収している=良作品とは限らないと私は思います。


posted by ライターam at 11:45| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月26日

映画「幸せパズル」。女は最後に「自分らしい幸せのピース」を選んだように思う

年末年始の特別番組に備えて、HDDの容量を空ける必要な時期がやって参りました。思い出したかのようにこの時期は、溜めに溜めていた映画を見るのでここから映画感想が増えるかも。

まずはアルゼンチンとフランスの映画「幸せパズル」。
冒頭ではつまらなそーに家事をする主婦が、パズルにハマり最後は自分らしさを取り戻していくという映画。
はっきりテーマは語られておらず、じわじわ来る系です。特に男性は共感しづらく、女性でもラストに「え?」と
思う人も多いと思います。私も初めは「なんだこれで終わりか」と思いました。

でも、後々に日々の生活の中で「主人公がラストで土地の売買について「私がやるわ!」と言ったシーン、
「積極性が出たってことなのかな?」「エンディングロールで主人公が、一人でピクニックしている姿、
凛としていて素敵だったな」などとふと思い出す映画でした。

男性の人生はほぼ仕事で埋められているけれど、女性は仕事、結婚、子育て、趣味、いろいろな選択肢があり、
だからこそどれを優先するのか迷うもの。そして気づけば家族優先で自分を殺してしまっている、自分の誕生日なんて
めでたくも何でもない、無感想な日々になりがちな姿を主人公が代演していたように思います。
さらに思えば、冒頭のお皿を割って欠片を探すシーンも、パズルが好きになるきっかけだったんですね。

映画で主人公は、パズル世界選手権出場もできたしパズル仲間と浮気ももっと謳歌できたはずなのにやはり
家族を選びました。でも積極性だったり、人生の楽しみ方に気づき、自分なりの幸せのピースを見つけそれを
選んだのだなと私なりに解釈しました。
posted by ライターam at 14:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする