2018年10月14日

「二重生活」、原作あらすじ/原作と映画の違い


2016年に映画化された「二重生活」。
原作は2012年に出版されました。
原作と映画はだいぶ内容が違いますので、
原作の内容についてまとめたいと思います。


◆「二重生活」原作のあらすじ

主人公は25才、都内の大学院生(仏文科)の珠(たま)。
近所に住む石坂という男を「文学的・哲学的尾行」する。
「他者の後をつけ」て「自分を他者と置き換え」ながら、
或る特定の人物の行動を記録してみる、ということの
文学的・哲学的意味を大学ゼミの教授が教えてくれ、
珠はそれに大いなる興味と性的興奮を覚え、
実践したのだった。


尾行してみると、家庭を持ちながらも石坂は不倫をしている
ことが発覚する。定期的に尾行していると、不倫相手から
「私達のこと尾行しているでしょ?」とバレてしまうが、
なんとか誤魔化してその場を繕う。
しかし、そもそもバレバレの行動をしている石坂に
とうとう奥さんも感づき、石坂妻は自殺未遂を
起こしてしまう。
珠の尾行に気付いていた石坂は、自殺未遂の原因は珠
なのではないか?と、近隣の人づたいに珠の連絡先を
教わり、珠と接触する。
素直に白状した珠に、石坂はなんだかんだと理解を
示し2人は飲み仲間状態となる。


石坂と妻は元サヤに戻る。
女優・桃子の付き人をしていた珠の恋人、卓也。
卓也と桃子の関係を散々疑っていた珠だったが、
結局2人は何でもなく、珠は安心する一方で、
卓也に例の尾行の件はひた隠しにする。


全てが元通りになり、なんだかつまらないと
感じた珠は、電車で見かけた女をまた
尾行しはじめるところで原作は終わる。




◆「二重生活」原作と映画の違い(ネタバレあり)

@石坂と珠は関係を持たない
映画では関係を持ってしまい、それを卓也
に見られ、珠と卓也は別れることになるようですが
原作では、あくまで石坂とは食事するだけの
関係です。ただ珠としてはそういうことになっても
いい気持ちであるように、原作では読み取れます。


A尾行は教授から勧められるわけではない
映画では教授から勧められますが、
原作では授業で教わったことを思い出して
珠が自発的に行い、それを教授に報告するだけと
なっています。


B教授の尾行は映画のみ
原作では教授の尾行は行っていません。
ただ教授との関係性がけっこう中途半端なので、
映画の方がうまく描けているように思います。
教授が首を吊ってしまうのも、偽の結婚相手
うんぬんの話も映画のみです。


他にも細かい点での違いはいくつも見つかるかと
思います。ただ、この映画化はかなりうまくできて
いるように感じます。だいたい本の原作が映画化されると、
内容を簡潔化されたりするものですが、この映画は
原作をしっかり読み取って深堀りしているため、
原作読者がモヤモヤしたものや中途半端だったものが
しっかり伏線回収されているように思えます。


原作と映画、両方楽しむ時には
原作を読んでから映画、の方がより面白みが増す
かと思います!


posted by ライターam at 12:26| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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