2017年09月17日

音楽×人情×エログロ、テーマはアゲハ蝶。それが「スワロウテイル」


◆今更ながら「スワロウテイル」を初めて見た理由

是枝監督「三度目の殺人」のプロモーション番組、

Eテレ「SWITCH」インタビューで

美術監督の種田陽平さんを知る機会があり。

「種田陽平」の画像検索結果

その過程で、「あれ?もしかして「スワロウテイル」観ていない??」

と気付いたわけです。

my little loverファンなので、楽曲は十分知っていましたが

映画がR-15なので観れていないことが発覚。

TSUTAYAディスカスでさっそくオーダーしました。



◆映画「スワロウテイル」基本情報

「スワロウテイル」の画像検索結果

監督・脚本:岩井俊二

制作:河井真也

出演:CHARA、伊藤歩、江口洋介、三上博史、渡部篤郎ほか

音楽:小林武史

主題歌:YEN TOWN BAND
    「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」

制作会社:烏龍舎

上映時間:149分

制作国:日本

興行収入:6億円




◆「スワロウテイル」あらすじ・ネタバレ・3分で分かる内容


「スワロウテイル」の画像検索結果

"円"が世界で一番強かった時代。

舞台は日本の街=“円都(イェン・タウン)”。

一攫千金を求めて外国人がたくさんやってきたため、

英語・日本語・中国語などチャンポンな言語設定。

ドラマ「昼顔」で斎藤工の妻役だった女優さん=アゲハ。

母親が亡くなり、CHARA演じるグリコに引き取られる。

胸に蝶のタトゥーを入れているグリコは、名前のなかったアゲハに

“アゲハ”の名前を付ける。

アゲハを襲おうとしたヤクザを誤って殺してしまうが、彼の体内には

偽一万円札を作るための磁気データが入っており、それを見つけてしまう

アゲハたち。



偽札を作り一攫千金。グリコは歌手の道へ。

しかしそのデータを狙う奴ら=リョウ・ヤンキ(江口洋介)に追われるハメに。

結局、磁気データはグリコの兄弟であるリョウ・ヤンキに渡して

めでたしめでたし?という結末。




◆主題は「世界が混沌としても、生き残るのは音楽と人情」的な?

この映画では音楽をとても大切で意味のあるものとして、描いている。

一攫千金を得て、作ったのはライブバンド。

普通、もっと色々稼ぐ方法はあるなかでのこの選択だ。


グリコも歌を歌って男性たちを魅了し、売春をしている。

決して美談だけじゃなく、ビジネス的であり汚い部分も見せつつも

それでも音楽至上主義、的な立ち位置である。

もう一つは人情。

・グリコは、アゲハを不憫に思って悪人に売り渡すのをやめる

・人の首を切り落とす指示を出すほどのリョウ・ヤンキなのに、
ドラッグを打ってしまったアゲハを助ける

・ラストで敵に囲まれ、「もうダメだ!」という時に、殺し屋・スナイパー
 としてのスキルを使って敵をやっつけるラン(渡部篤郎)

・雑誌記者である桃井かおりもいつのまにかグリコと逃亡仲間っぽくなっている


要するに、日本語や英語など言葉がチャンポンしているような混沌とした世界

の中でも、大事なのは音楽と人情だぜ!と言われているようにしか見えない映画だった。

クレジットをみなければ、バンドマンが作った映画っぽい映画だ。

しかし、実際のところは「歌やバンドグループを売り出す前提」で

作られた映画だから、そうなったのではないだろうか。




◆大人になってから観たら、
ビジネスの香りに気付いてしまった「スワロウテイル」


この映画は、もちろん岩井俊二監督の映画だが、小林武史氏の存在感は

けっして無視できない。制作会社の烏龍舎は代表取締役・小林武史である。

楽曲も手掛けているし、CHARA演じるグリコの部屋で延々と流れ続ける

レコードの曲、伊藤歩演じるアゲハがイヤホンで聞いている曲は


どちらもmy little loverが歌っている。

当時、マイラバには小林武史氏も参加していたし彼がプロデュースしていた。

マイラバの音楽も小林武史氏の曲も好きなのだが、こうやってゴリ押しされて

売り出されていたのだなあと映画を観ることによって、再認識させられてしまった。



◆エログロを理解した上で観よう「スワロウテイル」

私の中で岩井俊二=爽やか、という勝手なイメージを持っていて、

まさか「スワロウテイル」がエロ・グロ的要素が含まれているとは思っていなかった。

R-15であることも、鑑賞前に気付かなかったので

観る前にそういった要素があるという点を理解した上で見るべき映画である。



◆音楽×人情×アゲハ蝶=「スワロウテイル」
「スワロウテイル」の画像検索結果

助けてもらったアゲハが、磁気データをたまたま再会したリョウ・ヤンキに渡す。

しかもわざわざグリコの名前まで出し、グリコが妹であると気づいているがために

2人は再会できそうである。なんだかうまく行き過ぎなラストだった。

敵に囲まれて絶体絶命の時にも、まさかのランが爆弾でボカン!とやっつけて

おしまいなどというシーンを鑑みても、この映画はストーリー重視というよりも

本編中の音楽、そしてアゲハ蝶をモチーフとした映画であることだけに

注力したものだと感じてしまう。

逃げ出したか何かで全力疾走しているフェイオン(三上博史)が見つけた

YEN TOWN BANDの看板(グリコの胸のアゲハ蝶のアップ写真)

がクレーンで持ち上げられ、さながら趙が飛び立っているかのようなシーンを

観た時に「あぁ、ここがこの映画の山場だな」と感じた。

偽札を大量に作りながら、ラストでは「人生はお金じゃない」的な

終わり方であったけれども、なんだかビジネスの香りがする映画。

映画ってものはそもそもそういうものなのかもしれないけれど。

商業映画なのだからしかたないのかもしれないけれど。



私にとっての「スワロウテイル」はこんな作品であった。




posted by ライターam at 15:03| 東京 ☔| Comment(0) | 映画 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。